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小林 勇太郎さん(2004年修士卒)

#01 小林 勇太郎さん(2004年修士卒)

勤務先:スズキ株式会社 二輪事業本部 二輪エンジン設計部
現在の主な業務:新型二輪車の開発業務

開発に携わった製品とそれにまつわる思い出

OB01-2入社後、担当として初めて携わったのは「GSX-1300BK」という二輪車でした。この二輪車は、「隼」のエンジンを搭載したネイキッドタイプの二輪車で、アクセルに対してエンジンがリニアに反応し、アクセルとスピードメーターが1対1で上昇していくようなフィーリングを持った非常にトルクフルな二輪車でした。初めての担当のため、とても苦労しましたが、量産後に試乗したお客さまから高い評価をいただいた時には大きな達成感とともに全ての苦労が報われた気がしました。その時の達成感からプライベートでも購入し、一人のユーザーとして今でも乗っています。
また、元々「GSX-R1000」という二輪車に感動してスズキに入社を決意したこともあり「GSX-R1000」への情熱は特別なものがあります。2016年10月に発表した新型「GSX-R1000R」には初期段階から開発チームに参加しました。部品のレイアウトから車両の性能に至るまで妥協せずに作りこんだことで、自信を持って世の中に送り出すことができる製品となりました。

エンジニアであることの魅力

自分達が考えた形が机上での検討や実験を繰り返しながら、二次元から三次元の立体になり、製品化した時の達成感は何にも代えがたい体験です。図面から立体を作る時は、成功もありますが失敗もあり、大概はすんなりといきません。だからこそ完成した時には大きな達成感があるのだと思います。また、創造した形を世の中に残せることも魅力のひとつと考えます。

学生時代の思い出

学業は、実験やエンジンに関する授業は、特に一生懸命取り組んでいました。やはり興味は人を動かしますね
また、研究室ではパワーショベルを用いた油圧シリンダ制御に関する研究に取り組みました。テーマの立ち上げ時期でもあったため、ポンチ絵を書いて材料を自分で加工しながら手作りで研究テーマを作り上げました。建設機械の免許を取るために建設業の方に交じってショベルを運転したこともありました。実際に装置を動かすことができた時の喜びは今でも忘れることがありません。

学業以外では二輪車に夢中でした。暇さえあればツーリングに行ったり、分解や修理をしたり、サーキット走行等をしていました。会社に入社した今でもずっと二輪車に夢中であるため、本当に良い仕事を見つけたと思っています。また、友人とのツーリングが思い出深く、キャンプをしながら自走で北海道へ向かい、道内を一周して帰ってきたこともありました。トラブルもたくさんありましたが、それもまた楽しく、その時の感動や思い出は深く心に残っています。その時の友人とはいまだに仲が良く、仕事やプライベートのことを相談しています。

大学で学んだことで、仕事で役立っていること

講義で役に立ったことは、主に実験です。東京都市大学(当時、武蔵工業大学)の良いところは、実験・実習科目が充実している所だと思います。例えば、降伏点を超えた材料が破断していく様を講義で聞いても、「ああ、そうなのか」と思うだけで記憶に残りにくいですが、実習では自分で試験片を作製するところから始まり、試験機で引張試験を実際に行い、「見る・やる・考える」という過程を通して学ぶことで理解を深めることができたと思います。実習で学んだ物理的な基本性質等は今でも仕事に役立っていると感じます。

後輩へのメッセージ

OB01-1勉強だけではなく大学時代の友人と過ごす時間を大切にしてください。本当に一生の宝物になります。社会人になってからも仕事やプライベートで困った時には、心強い仲間となります。
就職は好きなことを仕事にするかどうか迷った時期もありましたが、本気で好きならば仕事にしても嫌いにはならないと考え今の道に進みました。皆さん自分にあった楽しい仕事・職場を見つけてください。

(2017.4掲載)

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